高負荷な作業を安定して続けられることが重要なクリエイター向けパソコン。
激しい画像処理を行うゲームパソコン知り尽くしたドスパラだからこそ、動画や画像編集などクリエイティブな作業にも適したパソコンを作れるのです。
しかもraytrek ABVはデスクトップパソコンとしては珍しい無線LAN対応。
コンセントさえあれば場所を問わず設置することができます。
他にも以下のような特徴があります。
- コア数、スレッド数の多いCPUで高速な並列処理を重視
- 大容量メモリで安定動作を確保
- 巨大ヒートシンクや優れた整流効果で熱暴走を防ぐ
メモリ不足や熱によるフリーズで、せっかく作った作品を消去する羽目にならないよう安定性重視です。
CPUは圧倒的に速いというわけではなく、安定して速いCPUを採用しています。
今回はドスパラさんより実機をお借りすることができたので細かい点までレビューしていきます。
ドスパラraytrek ABVの主要スペック
モデル名 | raytrek ABV【レイトック】 |
OS | Windows10 Home64ビット(ディスク付属) |
CPU | AMD Ryzen7 3700X(8コア/16スレッド) |
グラフィックス | NVIDIA GeForceRTX3060 12GB |
メモリ | 32GB |
電源 | 750W 静音電源(80PLUS GOLD) |
SSD | 512GB NVMe SSD |
ハードディスク | 無し |
入出力ポート | 前面:USB3.0 x2 背面: USB3.1 x6・HDMI x1・DisplayPort x3 |
オフィスソフト | Office なし |
サイズ | 幅 207mm・奥行き509mm・高さ440mm |
重さ | 約13Kg |
保証
- 1年間の無償保証【無料】有料の延長保証もあり
- 初期不良対応期間を延長【無料オプション】
- 修理代金無料のセーフティサービス【有料】
ドスパラraytrek ABVの強みをチェック
冒頭に書いたraytrek ABVの特徴について掘り下げて検証してみました。
コア数、スレッド数の多いCPUで並列処理を重視
raytrek ABVに搭載したAMD Ryzen7 3700XならCPUが16個装備されていることと同じ16スレッドなため、高速で複数の処理をこなすことができます。
動画作成などでは編集内容を途中でプレビューしたりすることがあり、作業ウインドウとプレビューウィンドウが同時に開いてCPUに負担がかかる状態です。
また編集後の書き出し作業においても同じような現象が起きます。
こうした並列処理はCPUのコア数・スレッド数によって処理速度に差が出るため、raytrek ABVではAMD Ryzen7のようにコア数重視のCPUを採用しているのです。
大容量メモリで安定動作を確保
raytrek ABVではなんと倍の32GBを搭載。
通常メモリの容量は、ゲームパソコンガレリアでも16GBがほとんどです。
しかし3DデータやRAW(非圧縮の重い写真データなど)は圧倒的にメモリを消費します。
メモリが一杯になってくるとパソコンの動きが悪くなり、最悪はフリーズして再起動が必要…なんてことになりかねません。
大事な作業が途中で消えてしまったりしないよう安定性も考えての大容量メモリです。
巨大ヒートシンクや優れた整流効果で熱暴走を防ぐ
標準でドスパラ自慢の「静音パックまんぞくコース」が付いており、大型のヒートシンクと高性能CPUファンで静音化&冷却能力アップを図っています。
パソコンはCPUでの処理が増えたり処理の能力を使っているとどうしても発熱します。
特に重い処理を行うことの多いクリエイターの作業ではなおさら。
熱を持ってしまうと内部の安全機能が働いて、勝手に処理速度を落としてしまいます。
これがレスポンスの低下になりますし、最悪止まってしまうこともありえます。
そこでraytrek ABVはフロント下部に14cmファンを2基、リア上部に12cmファンを1基搭載。
ケース内も空気の流れを考えた設計になっているため、効率よく本体内部やCPUを冷却します。
無線LAN対応で置き場所に困らず配線もスマート
raytrek ABVは付属している外部アンテナを装着することで、無線LANでインターネットを利用できるようになり、ネット接続のための配線は不要になります。
パソコンを設置する時にLANケーブルで頭を悩ますことは多いですよね。
ノートパソコンなら移動も多いため無線LAN対応が当たり前です。しかしデスクトップは場所を固定されるのが多いため有線LANばかりでした。
raytrek ABVならネット用の配線を気にせずパソコンを設置できますし、モバイルルーターを介したインターネット接続も可能です。
外観
最初の印象は「重っ!」でした。
そのぶん本体は空気の流れを考えた作りになっていたり、多数のドライブを増設できるなど充実した拡張機能を備えています。
左側面です。グラフィックボードもあるので空気穴が多めに開けられています。
右側面です。こちらは基盤が見えないので空気穴は少なめ。
ちなみに天板にも空気穴が空いてます。
サイドパネルは手で回せるネジで簡単に外せます。
正面の入力端子です。USB3.0x2とメモリーカードリーダーを装備。カメラ等のデータを直接読み込めます。
背面です。入力端子はUSB3.1×6のほか、ディスプレイ関連としてHDMIx1、DisplayPortx3があります。
全部つなげれば標準でも4画面に同時出力できるので作業効率を大幅アップできます。
内部
raytrek ABVのサイドパネルを開けた状態です。スッキリしていてメンテナンス性も良好です。
電源ケーブルは多数の予備があるのでドライブ等の増設時に不足することもありません。
電源ユニットは750Wの静音電源を使用し安定性も抜群です。
SSDを増設したいときはこの面にネジ止めします。
見えにくいですが光学ドライブも既存のドライブ下に設置できます。
メモリスロットは4つあり2つ空いています。標準でも32GBで大容量ですが更に容量を増やすことも可能です。
最新のグラフィックボード「NVIDIA GeForce RTX3060」を搭載。raytrek ABVはメモリ容量が大きかったり高速なSSDドライブを採用しているため、RTX3090のようなハイエンドモデルでなくても十分な性能を発揮します。
反対側のパネルを開けると2.5・3.5インチシャドウベイが現れます。最大でなんと8つも増設可能。
raytrek ABVはこんな人におすすめ
raytrek ABVは画像や動画などの編集で本領発揮しつつコストも抑えたパソコンです。
もっとパワーのあるパソコンが欲しい!という方は上位モデル「raytrek XF」もあるので公式サイトでチェックしてみてください。
raytrek ABV最大の魅力はAMD Ryzen7ではないでしょうか。
画像の加工などで特殊効果をつけるとCPU稼働率が上がったりメモリを消費します。
そのような処理中であってもコア数が多いCPUなら同時進行で作業をすすめることができます。また冷却ファンが静音仕様であることも作業へ集中しやすくしてくれます。
コストパフォーマンスというより高いレベルでまとまっているので、ワンランク上のパソコンをお探しの方にはピッタリの内容です。
通常モデル:164,980円(税込)
AdobeCC推奨スペックモデル:186,980円(税込)